東京や大阪などの都市で生活している人なら街中でチラシや看板などでチケット金融の広告を一度は目にしたことがある人も結構いるのではないでしょうか。
このチケット金融は、2000年代から関西地方を中心に急増し東京でも多く広まった闇金です。
最近ではこのチケット金融は減ってきましたが、そもそもそのの手口とはいったいどのようなものなのでしょうか。
チケット金融とは、換金性の高いチケットの売買を利用した違法な闇金業者のことで「金券金融」とも呼ばれています。
どのような仕組みになっているかと言いますと、まず闇金業者は、顧客に対してチケットや回数券などを正規の値段で販売します。それを指定の金券ショップで換金し、後日、正規の値段を支払うという形になります。
チケットを販売した業者と金券を買い取る業者は、同一もしくは関連業者になります。
例えば、5万円のチケットを買い、金券ショップに持って行くと、5万円では換金できませんが、たとえば3万8千円で買い取ってもらったとすると、それが融資を受けたのと同じ意味になります。
しかし、数日後にはチケット金融業者に5万円を返済しなくてはならないわけですから、これが返済という形になり換金額と販売額の差がキャッシングでいう金利に相当します。
これを年利に直すと、1250%というとんでもない高利になっているというカラクリです。
チケット金融は、学生から主婦、サラリーマンまで幅広い層をターゲットにしています。
その中でも一番のターゲットは多重債務者で、勧誘の仕方は主にチラシやダイレクトメール、看板などの広告で「チケット代金後払いOK」「ブラックOK」「審査なし」などといった甘い謳い文句で顧客を勧誘しています。
チケット金融は、一見、通常の売買行為に見えますが、この手口は出資法違反と貸金業違反です。
しかし、なぜ摘発されないのかというと、出資法の金利規制違反を指摘されてもチケット金融業者は「これは金を貸しつけたのではなく、あくまでも金券を売ったに過ぎないので、出資法の適用ではない」と言い逃れをします。
闇金も違法な賃金業者のプロですので、上手く法律の目をかいくぐっているようです。
カテゴリー | 手口や手法 |
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作成日時 | 2017-08-06 17:29:04 |
更新日時 | 2017-08-15 14:48:09 |