押し貸しや年金担保金融といった代表的なものをはじめ、様々な手法を用いて貸金業をおこなう闇金業者。
その数ある闇金の種類の一つにパンスト金融と呼ばれるものがあり、主婦層や高齢者を中心とし被害が広がっているんです。
ですが、あまり聞き慣れない闇金の手法のため、どういった手口を使ってくるのか?どんな対策をしたらいいのかなど、わからない方も多いですよね。
そこで今回は、パンスト金融の手口や手法について事例とともにまとめていきます。
パンスト金融とは一体どのような事を指すのでしょうか?
パンスト金融は、貸金業者と借り主が物品販売等の業務委託契約を結び、商品カタログなどから価格の安いパンストなどを選ばせて、その商品と一緒に業務委託手数料といった名目でお金を融資する悪徳業者のことを言います。
その後、渡された商品の「代金後払い」という名目で7~10日後に商品代を請求してきますが、パンスト1足1万円など、通常では考えられない価格を提示してくるんです。
また、商品はパンストだけに限らず、靴下や下着などの衣料品各種をはじめ洗剤や化粧品などの日用生活品、塩や砂糖などの食料品まで様々な物品を商品として提示してきます。
さらに、業務委託契約とすることで商品と業務委託手数料といった名目のお金を渡し、取り立てるお金は商品の支払い代金という事にしてくるのが特徴で、貸金業規制法から逃れるための悪徳行為であると言えます。
説明だけでは、なかなかパンスト金融がどういった闇金なのかわからない方も出てくると思います。
そこで、以下にパンスト金融がおこなってくる手口やその手法をまとめていくので確認してみましょう。
パンスト金融側が出資法などの法律規制を避けるために、あなたとの間に業務委託契約を交わして、あくまでも仕事という形で話しを持ちかけてきます。
パンスト金融側と契約を結んだら、カタログ等を見せて商品を選ばせ、あなたが選んだ商品と業務委託手数料の名目でお金を渡してきます。
この業務委託手数料は、通常で言う元金とされています。
多少の誤差はありますが、約1週間~1ヶ月の間に商品代金としてお金を請求してきます。
この時、1パック2万円の塩など通常価格の10倍以上という価格を提示してきます。
あまりにも非常識な価格を提示してくるため、支払いが滞ったり拒否した場合は、強引な取り立てが始まる可能性が非常に高くなっています。
この時、親や兄弟などにまで被害が及ぶ可能性があるので、大変悪質な手口と言えます。
この様に、巧妙な手口を使ってくるため、お金に関するうまい話や条件が良すぎる話しを持ちかけられた時は、注意するようにしましょう。
最後に、実際にあったパンスト金融の被害事例をまとめておくので確認してみましょう。
状況
大阪府内に住む女性が、複数の消費者金融への借金返済のため、電柱に広告を出していた業者を訪れた。
その際にパンスト1足1万円、化粧品1個1万5000円などと書かれたリストを示され、パンスト3枚など6万円分の商品を選ぶと、実際には現金約4万円と商品を渡され、1週間後に商品代金として6万円を支払うよう求められた。
支払いが遅れると延滞金を要求され、返済総額は30数万円に上ったという。
対策
この後、被害者は闇金救済機関等に相談する事によりパンスト金融の手から逃れることが出来た。
業者側は「金を貸してるわけじゃない」と言い張り、あくまでも商品取引をしたといっていたそうです。
警察や弁護士により摘発を受けた闇金業者が、スタイルを変えて再び暗躍し始めたとされているだけに、今後また新たな手口を使った業者が出てくる可能性もありますが、基本的に闇金を利用しなければ、これら被害に合う確率も大きく下がります。絶対に闇金を利用しないようにしましょう。
カテゴリー | 手口や手法 |
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作成日時 | 2017-08-08 16:25:16 |
更新日時 | 2017-08-13 14:56:44 |