ここ数年の間、ニュースなどで話題となったため注目されていますが、実は古い歴史を持つ闇金業者。
闇金を含むこの貸金業は、文字通り「お金を貸してその利息で利益を得る」というビジネスで、その内容だけを見ると銀行も闇金も仕組みが大きく変わることはありません。
また、この貸金業の仕組み、古くは江戸時代から始まっているとも言われていますが、歴史を調べようと思った時に詳しく書かれている情報サイトが少ないのが現状です…。
そこで今回は、闇金の歴史についてをまとめてみました。
では、闇金の歴史は一体いつからはじまっているんでしょうか?
古くは、江戸幕府の時代までさかのぼります。当初は「両替商」と呼ばれる貸金業が存在し、年利が20%までと制限が定められていました。
ですが、この両替商は大名、旗本、御家人や、大手の商人向けとされていたため、一般の庶民は「質屋」または「素金(すがね)」「素銀」と言う所を利用していました。
これらの貸金業達が、闇金のはじまりと言われています。
その年利は、今の時代に置き換えてもかなりの暴利と言え、その詳細は以下のようになっています。
これだけでも、かなりの暴利ということがわかりますが、庶民のさらに下層の人たちにおいては、質に入れるものや担保が無いため、「日銭貸し」(毎日返済する金融業者)と呼ばれる貸金業者を利用していました。
この日銭貸し業者はさらに暴利で1日1%、年利に換算すると365%も利息が課せられていたんです。
また、同じ日銭貸しの「鳥金貸し」と呼ばれる業者に至っては1日1割とされていて、年利に換算すると3650%もの利息が課せられていた事になり、現代の闇金業者が聞いても驚きの数字と言えますよね。
そして、現代の闇金業者においては1980年代のバブル崩壊がきっかけと言われていて、銀行がお金を貸し渋るようになった事により、減少しつつあった闇金業者が再び増えてきたとされています。
過去においては、普通に利用されていた闇金業ですが、現在その闇金の被害にあっている人たちは一体どれほど存在するんでしょうか?
警視庁の発表によると、2014年現在から見て3年前の2011年と少し古いデータになってしまいますが、年間で約5万0334人の闇金被害者が存在したとされています。
また、被害者数がピーク時の2002年には、全国貸金業連合会が実施した調査によると闇金業者による被害者数は51万人~104万人に及ぶと推定されていました。
しかし、2003年の闇金融対策法、2006年の改正貸金業法による重罰化、2008年の「闇金元本返済不要」の最高裁判例など様々な闇金対策の末、現在は大幅に被害者数を減らすことに成功しています。
ですが、未だに闇金業者による被害報告が後を絶たないため、日頃から闇金に関わらないよう注意する必要があります。
カテゴリー | 疑問・なぜ |
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作成日時 | 2017-08-08 15:54:00 |
更新日時 | 2017-08-13 14:56:44 |